首都圏や中京圏からのアクセスがしやすい長野県立科町には「白樺高原国際スキー場」と「しらかば2in1スキー場」の2つのスキー場があり、白樺高原のウィンターシーズンを盛り上げています。
「日本一早く結氷するスケート場」。今でこそ、白樺湖周辺にはいくつものスキー場が整備され、多くの家族連れなどで賑わいをみせますが、白樺湖周辺のスポーツリゾートとしての歴史は、スケートから幕を開けました。白樺湖は、気温が低く早い時季から氷が張る天然のスケートリンクとして知られ、昭和30年代に入ると観光客や合宿の学生で空前の賑わいを見せるようになりました。それまでの酪農と観光だけでなく、土産物店などが開店し、レクリエーションが楽しめる観光地として知られるようになっていきます。そして、スケートを追うように急速に注目を浴びたのがスキーでした。同じ頃、大都市で屋内スケートリンクがオープン。その後、スキーが白樺湖のウインタースポーツの中心として台頭していったのです。
昭和初期から蓼科周辺のスキー場開発は進められていましたが、とくに盛んになったのは、昭和43(1968)年のビーナスライン霧ヶ峰線の開通の前後。池の平ホテルのプライベートゲレンデ「白樺リゾートスキー場」のオープンが昭和39(1964)年。そのとき、ゲレンデの場所を選定したのが、猪谷六合雄(いがやくにお)でした。六合雄は、第7回コルティナダンペッツォ冬季オリンピックの男子回転で日本人初の銀メダルを獲得した猪谷千春(山ノ内町)に英才教育を施した実父でした。昭和40(1965)年には車山にリフトが設置され、翌年には白樺国際スキー場が誕生。昭和51(1976)年には、現在の「しらかば2in1スキー場」がオープンしました。いずれもピークからは美しい白樺湖周辺の風景を望むことができます。
選べる8つのゲレンデ
現在、白樺湖周辺には「白樺リゾートスキー場」「しらかば2in1スキー場」「白樺高原国際スキー場」「車山高原スキー場」「白樺湖ロイヤルヒルスキー場」「エコバレースキー場」「ブランシュたかやまスキー場」「ピラタス蓼科スノーリゾート」という、8つの異なるゲレンデが連なります。 スノーボードが滑走できるところ、ナイター営業をしているところ、家族連れが安心して雪遊びに興じられるキッズパークがあるところなど、特徴はさまざま。家族でいくなら…、本格的に滑り込むなら…と、用途に応じて選べるうえに、いずれも近接するので、混み具合をみながら選べるのも特徴です。 そしてなにより特筆すべきは、良質なパウダースノー。ギュッとにぎっても雪玉がつくれないほどにサラサラとした雪質で、スノーリゾートを快適に演出します。