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特集記事

動物たちの住む牧場から

動物たちの住む牧場から

雄大な山々を背景に、のんびりと草を食む動物たち。乳牛や馬だけでなく、ヤギ、アルパカ、羊、ロバ、子豚、などなど。白樺湖周辺の牧場には、今や驚くほどたくさんの動物たちが、高原の自然とともに暮らしています。彼らと同じ目線で自然に触れたあとは、みずみずしい乳製品がのどを潤してくれます。

開拓者が夢見た、牧場のある暮らし

日本で最初に西洋式の牧場がつくられたのは、「富国強兵・殖産興業」が唱えられた明治10年代といわれています。白樺高原の近く、のちに美ヶ原牧場となる場所で、初めて乳牛が放牧されたのは明治42年のこと。美ヶ原牧場を創設した小岩井品三郎氏によって、松本市内の乳牛を放牧したのが始まりといわれています。時を経て、昭和10年から30年の間に、美ヶ原高原をはじめ周辺の清里高原、野辺山高原、白樺高原、蓼科高原でも土地が切り拓かれ、広大な自然の中に点在する牧場が、この地域ならではの風景として定着するようになりました。当時、白樺湖のすぐそばにも「池の平牧場」があり、都会から自然体験に来た子どもたちが馬や牛と親しむ姿が見られたといいます。未開の地から湖をつくり、農地や牧場を拓き、観光地を築いた当時の人々が夢見ていたのは、人と自然が調和する、素朴ながら豊かな暮らしだったのかもしれません。

やすらぎの体験が待つ白樺湖周辺の牧場案内

蓼科第二牧場

白樺高原の2つの牧場のうち、1つ目は立科町の【蓼科第二牧場】です。初夏以降は牛や馬が放牧され、写真スポットとして最適です。のどかな景観と雄大な浅間山、蓼科山を眺めながら牛乳やソフトクリーム、焼きたてパンを大自然の中で味わえます。

一角には朝日の丘公園があり、あずまやで休憩もできたり、蓼科クロスカントリーコースが整備されており、準高地トレーニング場として最適となっています(ご利用については立科町役場出張所0267-55-6201まで)。

長門牧場

 

標高1400mの白樺高原に広がる草原で、乳牛約200頭が放牧されています。総面積は211ヘクタール、東京ドーム45個分にものぼる敷地のなかで、のんびりとくつろぐ牛や羊たちの姿は訪れた人の心を和ませます。牧場では、蓼科山麓に湧く上質な地下水を飲んで育った牛の生乳を使い、チーズ、アイス、ヨーグルトなどの乳製品を製造。ショップで直接販売しています。そのほか、バター・アイスクリーム・チーズ作り体験や、乗馬、引き馬体験を楽しむことができます。

長門牧場のもうひとつの楽しみ
安全でおいしい乳製品

生育に向いた冷涼な気候の下、長門牧場の牛たちはつながれることなく、十分に運動し健康に育ちます。絞り立てのみずみずしい生乳を使った「長門牧場アイスクリーム」「長門牧場ナチュラルチーズ」「長門牧場ヨーグルト」は県外の方にも人気です。

鷹山ファミリー牧場

 

「手づくり」「自然」「農業」「酪農」「環境学習」の5つのテーマに沿った体験プランが充実している牧場。動物たちと触れ合うなら、ヤギさんぽ、乳搾り、乗馬、ポニー乗馬などの体験が。ほかにも、魚のつかみどりやトラクター乗車など、鷹山ファミリー牧場ならではの体験がそろっています。広々とした牧場で自然を満喫したあとは、レストランで信州牛、信州ポーク、地鶏を使った料理を堪能できます。

鷹山ファミリー牧場のもうひとつの楽しみ
団体でも参加できる各種体験

鷹山ファミリー牧場では、テーマごとに自由に組み合わせて体験プランをつくれるのが魅力。個人はもちろん、団体の方にも人気です。例えば、「手づくり」の体験を希望する人にはバター作り、乳搾り、ソーセージづくりを体験したあと、それらを昼食のバーベーキューで味わう、という組み合わせが可能。

住所 小県郡長和町大門3582
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電話 0268-69-0550
営業 4月第3土曜〜11月中旬
休み 不定(団体貸し切りの場合休業)
リンク http://www.famiboku.jp/